調剤事務の仕事に興味はあるけど、どんな資格が必要なのか、難易度や勉強方法がわからないという方も多いのではないでしょうか？
この記事では、調剤事務になるための資格について、種類、難易度、勉強方法をわかりやすく解説します。
調剤事務の仕事内容や、資格取得のメリット、おすすめの勉強方法なども詳しく説明しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
調剤事務とはどんな仕事？
調剤事務は、調剤薬局の窓口で患者さん対応を行う仕事です。主な仕事内容は、患者さんの受付、処方箋の受け取り、レセプト（調剤報酬明細書）の入力、お会計などです。
薬剤師のサポートとして、薬の発注・納品作業や在庫管理を行うこともあります。
調剤事務の仕事内容
- 患者さんの受付、保険証や処方箋の確認
- レセプト（調剤報酬明細書）の作成・請求
- 薬の受け渡し、会計処理
- 電話対応、患者さんへの説明
- 薬剤師のサポート業務（薬の発注・納品、在庫管理など）
調剤事務の1日のスケジュール例
- 午前：患者さんの受付、処方箋の受け取り、薬剤師のサポート、レセプト入力
- 午後：患者さんの受付、処方箋の受け取り、薬剤師のサポート、レセプト入力
- 夕方：事務処理、翌日の準備
調剤事務と医療事務の違い
調剤事務と医療事務は、どちらも医療機関で働く事務職ですが、業務内容が異なります。
医療事務は病院の窓口で、受付、会計、レセプト業務などを担当します。
一方、調剤事務は調剤薬局の窓口で、処方箋に基づいた薬の受け渡し、レセプト業務などを担当します。
調剤事務の資格の特徴
調剤事務の資格は、未経験者でも専門知識を効率的に学べるのが魅力です。
資格の種類によって、運営団体や受験方法、難易度が異なります。
独学で受験できる資格から、専門学校に通う必要がある資格まで、自分に合った資格を選びましょう。
調剤事務におすすめな資格5選！難易度ランキング
難易度No.1：調剤報酬請求事務専門士
調剤報酬の知識を現場で活かしたい方におすすめ
調剤報酬請求事務専門士は、調剤報酬に関する知識を深め、現場で即戦力となる人材育成を目指した資格です。
1級、2級、3級の3つのレベルがあり、難易度が高いほど専門的な知識が求められます。
試験は学科試験と実技試験の2種類あり、合格率は3級で50〜60％、2級で約40％、1級で約20％です。
試験内容
- 調剤報酬に関する知識
- レセプト作成、請求、算定に関する知識
- 医療保険制度に関する知識
- 薬剤に関する基礎知識
メリット
- 調剤報酬に関する専門知識を深め、現場で役立つスキルを習得できる
- 就職・転職活動で有利になる
デメリット
- 試験難易度が高く、合格率が低い
- 資格取得までに時間がかかる場合がある
おすすめポイント
- 現場で即戦力として活躍したい方
- 専門的な知識を深めたい方
参考記事
調剤報酬請求事務専門士｜一般社団法人専門士検定協会
難易度No.2：調剤事務管理士®技能認定試験
調剤薬局事務として就活や転職に活かせる資格がほしい方におすすめ
調剤事務管理士®技能認定試験は、調剤薬局事務に必要な知識やスキルを証明する資格です。
毎月開催されており、自宅からネット受験できます。
試験は学科試験と実技試験の2種類あり、合格率は60％程度です。
試験内容
- 調剤薬局事務の基礎知識
- レセプト作成、請求、算定に関する知識
- 薬剤情報、薬剤管理に関する知識
- 患者対応、コミュニケーションに関する知識
メリット
- 調剤薬局事務に必要な知識・スキルを効率的に学べる
- 就職・転職活動で有利になる
- 短期間で資格取得が可能
デメリット
- 専門学校などに通う必要があり、費用がかかる場合がある
おすすめポイント
- 調剤薬局事務の仕事に興味がある方
- 就職・転職活動でアピールしたい方
参考記事
調剤事務管理士®技能認定試験｜技能認定振興協会（JSMA）
難易度No.3：調剤事務実務士®（調剤情報実務能力認定試験）
調剤薬局事務に必須である調剤報酬請求スキルを証明したい方におすすめ
調剤事務実務士®は、調剤薬局事務の業務に必要な知識と技能を有することを証明する資格です。
調剤報酬請求に関する知識に加え、薬剤情報、薬剤管理など、薬剤師のサポート業務までこなせる知識を証明できます。
試験は筆記試験と実技試験の2種類あり、合格率は約60％です。
指定の予備校などに通う必要があります。
試験内容
- 調剤報酬請求に関する知識
- 薬剤情報、薬剤管理に関する知識
- 患者対応、コミュニケーションに関する知識
- 薬剤師のサポート業務に関する知識
メリット
- 幅広い知識とスキルを習得できる
- 就職・転職活動で有利になる
- 専門知識を深め、キャリアアップを目指すことができる
デメリット
- 試験難易度が高く、合格率が低い
- 専門学校などに通う必要があり、費用がかかる場合がある
おすすめポイント
- 調剤薬局事務の仕事でスキルアップを目指したい方
- 専門知識を深め、キャリアアップしたい方
参考記事
調剤情報実務能力認定試験 調剤事務実務士(R)｜特定非営利活動法人医療福祉情報実務能力協会
難易度No.4：医療保険調剤報酬事務士
通信講座で学びつつ、調剤薬局事務として役立つ資格も取りたい方におすすめ
医療保険調剤報酬事務士は、医療保険調剤報酬に関する知識を習得したことを証明する資格です。
医療保険学院が実施している2〜3ヶ月ほどの通信講座を受験し、中間試験・修了検定試験に合格すると資格が得られます。
通信講座では、調剤薬局での業務について学べる実践性や専門性の高い内容を学ぶことができ、合格率は80〜90％です。
試験内容
- 医療保険調剤報酬に関する知識
- レセプト作成、請求、算定に関する知識
- 薬剤情報、薬剤管理に関する知識
メリット
- 通信講座で効率的に学べる
- 合格率が高く、比較的取得しやすい
- 医療保険調剤報酬に関する知識を深め、現場で役立つスキルを習得できる
デメリット
- 専門学校などに通う必要があり、費用がかかる場合がある
おすすめポイント
- 通信講座で効率的に学びたい方
- 医療保険調剤報酬に関する知識を深めたい方
参考記事
医療保険調剤報酬事務士｜医療保険学院
難易度No.5：調剤薬局事務検定試験
保有資格を増やしたい・難易度が低めの資格からチャレンジしたい方におすすめ
調剤薬局事務検定試験は、調剤報酬算定に関する基礎知識を問われる試験です。
合格率は90％前後と、比較的取得しやすい資格です。
試験内容
- 調剤報酬算定に関する基礎知識
- レセプト作成、請求、算定に関する基礎知識
- 薬剤情報、薬剤管理に関する基礎知識
メリット
- 難易度が低く、比較的取得しやすい
- 調剤報酬算定に関する基礎知識を習得できる
- 就職・転職活動でアピールポイントになる
デメリット
- 専門知識を深めるには他の資格も必要
おすすめポイント
- 調剤薬局事務の仕事に興味がある方
- 難易度が低めの資格からチャレンジしたい方
参考記事
調剤薬局事務検定試験｜日本医療事務協会
調剤薬局事務で資格を取得するメリット
調剤薬局事務は資格を持っていなくても挑戦できる仕事ですが、資格を保有していることは転職・就職活動において大きなメリットとなります。
特に未経験の方は、資格の勉強をすることにより、実務で求められる内容を事前に学べるのでおすすめです。
就職・転職活動で有利になる
資格は、あなたのスキルや知識を証明するものであり、就職・転職活動において大きなアピールポイントになります。
特に未経験者は、資格取得によって、経験がないことを補うことができます。
また、資格を持っていることで、採用担当者にあなたのやる気や向上心を見せることができます。
仕事で役立つ知識・スキルが身につく
資格取得の勉強を通して、調剤薬局事務の仕事に必要な知識やスキルを習得することができます。
実際の業務で役立つ知識を事前に学ぶことで、スムーズに仕事に取り組むことができます。
キャリアアップの可能性が広がる
資格を取得することで、より専門性の高い仕事に挑戦できる可能性が広がります。
例えば、調剤報酬請求事務の専門知識を深め、レセプト専門の担当者になる、薬剤師のサポート業務を幅広く担当するなど、キャリアアップを目指せるようになります。
調剤薬局事務の効果的な勉強方法
調剤薬局事務の資格取得には、独学、通学・通信講座など、様々な勉強方法があります。
自分に合った方法を選び、効率的に学習を進めましょう。
独学
- メリット
- スケジュールに自由が効き、スキマ時間にも勉強できる
- 教材費だけで済むのでコストを抑えられる
- デメリット
- 勉強時間の管理や教材選びを全て自分でやらなければならない
- サボりがちになってしまう可能性がある
独学におすすめの教材
- テキスト: 資格試験向けのテキストや参考書
- 問題集: 過去問や練習問題集
- オンライン学習サイト: 資格試験対策のオンライン講座や動画
通学・通信講座
- メリット
- 集中して勉強できる
- 教材選びの手間が省ける
- 講師から直接指導を受けることができる
- デメリット
- 独学に比べてお金がかかる
- 通学の場合は時間が拘束される
通学・通信講座の選び方
- 自分のレベルに合った講座を選ぶ
- 講師の質や評判を確認する
- 費用や時間などを考慮する
まとめ：調剤薬局事務の資格をとって医療業界で活躍しよう！
調剤薬局事務の仕事は、未経験・資格なしでも挑戦できる仕事ですが、人気が高いため、資格を持っていると転職や就職時のアピールポイントになります。
在宅で受験できる「調剤事務管理士®」は、調剤薬局事務としての総合的なスキルの証明になるため、持っておくと実務でも役立ちます。
自分に合った資格を選び、勉強方法を検討して、調剤薬局事務の仕事に挑戦してみましょう。