目次
はじめに
会計士の皆様は、日々の業務の中で、膨大な量の書類処理やデータ入力に追われているのではないでしょうか?
近年、会計業務の効率化を支援するツールとして注目を集めているのが、「クラウド会計ソフト」です。
本記事では、クラウド会計ソフトの選び方について、会計士の視点から解説していきます。
クラウド会計ソフトとは?
クラウド会計ソフトとは、インターネットを通じて利用できる会計ソフトのことです。
従来の会計ソフトと比べて、以下のメリットがあります。
- 場所を選ばずに利用できる
- インターネット環境さえあれば、事務所、自宅、外出先など、場所を選ばずに利用できます。
- 最新バージョンが常に利用できる
- 最新の税制改正や機能アップデートが自動的に反映されます。
- 複数人で同時に利用できる
- 複数人で共同でデータを入力・確認できます。
- データのバックアップが不要
- データはクラウド上に保存されるため、バックアップの手間が省けます。
- 銀行口座との連携が可能
- 銀行口座の取引明細を自動で取り込み、会計ソフトに入力できます。
- スマホアプリでレシート・領収書を撮影して取り込める
- レシートや領収書をスマホで撮影するだけで、自動的にデータ化できます。
会計士がクラウド会計ソフトを選ぶメリット
クラウド会計ソフトは、会計士にとっても多くのメリットがあります。
- 業務効率化
- データ入力や集計作業の自動化により、業務効率が大幅に向上します。
- 顧客へのサービス向上
- 顧客の会計データにリアルタイムでアクセスできるため、迅速な対応が可能になります。
- 最新の情報提供
- 最新の税制改正や会計基準に関する情報を、クラウド会計ソフトを通して顧客に提供できます。
- 顧客とのコミュニケーションの円滑化
- クラウド会計ソフトを通して、顧客との情報共有やコミュニケーションをスムーズに行えます。
- 顧客の経営分析を支援
- 顧客の会計データに基づいた経営分析を行い、的確なアドバイスを提供できます。
会計士が選ぶべきクラウド会計ソフトのポイント
会計士がクラウド会計ソフトを選ぶ際に、以下のポイントを考慮しましょう。
1. 顧客のニーズに合致しているか
- 顧客の業種、規模、経営状況を把握し、適切な機能が備わっているか確認しましょう。
- 例えば、小規模事業者向けのクラウド会計ソフトは、機能がシンプルで使いやすい反面、大規模事業者向けの機能が不足している場合があります。
- 顧客のニーズを満たせる機能が備わっているか、事前に十分に調査することが重要です。
2. セキュリティ対策がしっかりしているか
- クラウド会計ソフトは、顧客の大切な会計データを取り扱うため、セキュリティ対策が必須です。
- データの暗号化、アクセス制限、不正アクセス対策など、セキュリティ対策がしっかりしているか確認しましょう。
- また、セキュリティに関する情報が公開されているか、定期的なセキュリティ監査を実施しているかなども確認しましょう。
3. サポート体制が充実しているか
- クラウド会計ソフトの導入や利用に関する質問やトラブルが発生した場合、サポート体制が充実しているか確認しましょう。
- 電話、メール、チャットなど、問い合わせ方法が複数あること、サポート時間が長いこと、日本語対応していることが望ましいです。
- 導入前に無料体験やデモを試用して、実際にサポート体制を確認してみるのも良いでしょう。
4. 税理士向け機能が充実しているか
- 会計士向けの機能としては、以下のものが挙げられます。
- 会計ソフトとのデータ連携
- 顧客データの管理
- 顧客へのレポート作成機能
- 税務申告ソフトとの連携
- 顧客とのコミュニケーション機能
- これらの機能が充実しているクラウド会計ソフトを選ぶことで、会計士の業務をさらに効率化できます。
5. 費用対効果が高い
- クラウド会計ソフトは、無料のものから有料のものまで、様々な価格帯で提供されています。
- 機能やサポート体制、顧客への提供価値などを考慮し、費用対効果の高いソフトを選びましょう。
- 無料のクラウド会計ソフトは、機能が限定的な場合や、広告が表示される場合があります。
- 有料のクラウド会計ソフトは、機能が充実している反面、費用がかかります。
会計士におすすめのクラウド会計ソフト
以下は、会計士におすすめのクラウド会計ソフトです。
- freee会計
- 個人事業主から中小企業まで幅広い層に利用されている、人気のクラウド会計ソフトです。
- 銀行口座との連携、レシート・領収書の自動入力など、便利な機能が充実しています。
- 会計士向けの機能としては、顧客データの管理、顧客へのレポート作成機能、税務申告ソフトとの連携などがあります。
- 会計士向けの無料セミナーや資料も提供しています。
- MFクラウド会計
- 従来の会計ソフトと同じような操作感で利用できるため、会計ソフトの経験者でも使いやすい点が特徴です。
- 銀行口座との連携、レシート・領収書の自動入力など、freee会計と同様の機能が充実しています。
- 会計士向けの機能としては、顧客データの管理、顧客へのレポート作成機能、税務申告ソフトとの連携などがあります。
- 弥生会計オンライン
- 従来の弥生会計ソフトの機能をクラウドで利用できるサービスです。
- 銀行口座との連携、レシート・領収書の自動入力など、freee会計やMFクラウド会計と同様の機能が充実しています。
- 会計士向けの機能としては、顧客データの管理、顧客へのレポート作成機能、税務申告ソフトとの連携などがあります。
クラウド会計ソフト導入時の注意点
クラウド会計ソフトを導入する際は、以下の点に注意しましょう。
- 顧客との情報共有
- 顧客の会計データをクラウド会計ソフトで管理する場合、顧客との情報共有について、事前にしっかりと話し合う必要があります。
- 顧客の同意を得た上で、データを共有する必要があることを理解しておきましょう。
- セキュリティ対策
- クラウド会計ソフトは、インターネットを通じて利用するため、セキュリティ対策が重要です。
- データの暗号化、アクセス制限、不正アクセス対策など、セキュリティ対策をしっかりと行いましょう。
- 導入支援
- クラウド会計ソフトの導入には、一定の知識やスキルが必要になります。
- 導入支援サービスを利用したり、専門のコンサルタントに相談したりすることで、スムーズな導入を支援しましょう。
まとめ
クラウド会計ソフトは、会計士の業務効率化に役立つツールです。
本記事で紹介したポイントを参考に、顧客のニーズに合ったクラウド会計ソフトを選び、業務効率化を実現しましょう。