保育士になるには?必要な資格/免許や仕事内容、給料についても解説

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保育士は、子どもたちの成長を支える、やりがいのある仕事です。しかし、保育士になるには、どのような資格が必要なのでしょうか?また、保育士の仕事内容や給料、将来性はどうなのでしょうか?この記事では、保育士になるための基礎知識から、仕事内容、給料、将来性まで、詳しく解説していきます。

1. 保育士とは?

保育士は、児童福祉法に基づき、0歳から18歳未満の子どもたちの保育と教育を行う専門職です。保護者の代わりに、子どもの身の回りの世話をし、心身の発達を支援する役割を担います。保育士は、子どもの成長を見守り、愛情をかけて育てる、やりがいのある仕事です。

1-1. 保育士の仕事内容

保育士の仕事は多岐に渡り、子どもたちの生活全般に関わります。具体的には、以下のような業務を行います。

  • 保育計画の作成と実施: 子どもの年齢や発達段階に合わせた保育計画を立て、遊びや教育活動を実施します。
  • 子どもの世話: 食事、着替え、排泄、睡眠など、子どもの日常生活を支援します。
  • 遊びの企画と実施: 子どもの興味関心を引き出し、創造性を育む遊びを企画・実施します。
  • 保護者との連携: 子どもの様子を保護者に伝え、子育てに関する相談に応じます。
  • 保育記録の作成: 子どもの発達状況や保育内容を記録します。
  • 保育環境の整備: 安全で清潔な保育環境を整えます。
  • 保育施設の運営: 保育施設の運営に関わる業務を行います。

1-2. 保育士と幼稚園教諭の違い

保育士と幼稚園教諭は、どちらも子どもに関わる仕事ですが、資格取得の根拠法や対象年齢、仕事内容が異なります。

  • 保育士: 児童福祉法に基づく資格で、0歳から18歳未満の子どもたちの保育と養育に携わります。保育所、認定こども園、児童発達支援センター、児童養護施設などで働くことができます。
  • 幼稚園教諭: 学校教育法や教員教職免許法に基づく資格で、3歳から小学校就学前の子どもたちの教育に携わります。幼稚園で働くことが一般的です。

2. 保育士になるには?

保育士になるには、国家資格である保育士資格を取得する必要があります。保育士資格を取得するには、大きく分けて2つの方法があります。

2-1. 指定保育士養成施設を卒業する

厚生労働大臣が指定する大学、短期大学、専門学校などの施設を卒業することで、保育士資格を取得できます。

  • メリット: 試験を受けずに資格を取得できる。実践的なカリキュラムで、保育の基礎を学ぶことができる。
  • デメリット: 2年制から4年制まで、施設によって期間が異なる。学費がかかる。

2-2. 保育士試験を受験する

指定保育士養成施設以外の学校の卒業者や社会人も、保育士試験に合格することで資格を取得できます。

  • メリット: 専門学校などに通わずに、短期間で資格を取得できる。
  • デメリット: 試験に合格しなければ資格を取得できない。試験対策に時間と費用がかかる。

2-3. 保育士試験の概要

保育士試験は、年に2回実施され、筆記試験と実技試験があります。

  • 筆記試験: 8科目
    • 保育原理
    • 保育内容
    • 保育実習
    • 教育原理
    • 子どもの発達と保育
    • 子どもの保健
    • 社会福祉
    • 関係法規
  • 実技試験: 3つの分野から2つを選択
    • 保育実技
    • 音楽実技
    • 造形実技

2-4. 保育士試験の合格率

保育士試験の合格率は近年、20%前後と低くなっています。試験対策はしっかりと行う必要があります。

3. 保育士の仕事内容

保育士は、子どもの成長を支援する多岐にわたる業務を行います。

3-1. 子どもに対する支援

保育士は、子どもの発達段階や個性を理解し、適切な保育を提供します。

  • 生活習慣の支援: 食事、着替え、排泄、睡眠などの基本的な生活習慣を身につけられるようサポートします。
  • 遊びの提供: 子どもたちの興味関心を引き出し、創造力を育む遊びを企画・実施します。
  • 教育活動: 言葉、数、音楽、絵画など、様々な教育活動を通じて、子どもの知的好奇心や表現力を育みます。
  • 安全な環境づくり: 子どもたちが安全に過ごせるよう、保育環境を整えます。
  • 子どもの発達支援: 子どもの発達に合わせた個別支援を行います。

3-2. 保護者に対する支援

保育士は、保護者と連携し、子どもの成長をサポートします。

  • 子どもの様子を伝える: 日々の保育の様子を保護者に伝え、子どもの成長を共有します。
  • 子育てに関する相談: 子育てに関する悩みや疑問を聞き、アドバイスを行います。
  • 保護者同士の交流を促進: 保護者同士の交流の場を設け、子育てに関する情報交換を促進します。

4. 保育士の勤務先

保育士は、保育所や認定こども園以外にも、様々な場所で働くことができます。

4-1. 保育所

保育所は、0歳から就学前の乳幼児を預かり、保育を行う施設です。

  • 認可保育所: 都道府県の認可を受けた保育所。保育内容や保育士の資格、施設基準などが定められています。
  • 認可外保育所: 都道府県の認可を受けていない保育所。認可保育所よりも、柔軟な保育を行うことができます。

4-2. 認定こども園

認定こども園は、幼稚園と保育所の両方の機能を併せ持つ施設です。

  • メリット: 幼稚園と保育所の良さを融合した教育と保育を受けることができます。
  • デメリット: 保育料が高い場合があります。

4-3. 放課後児童クラブ(学童保育)

放課後児童クラブは、小学校就学後の子どもを、放課後や夏休みなどに預かり、遊びや学習の機会を提供する施設です。

  • メリット: 子どもたちが安心して過ごせる場所を提供します。
  • デメリット: 保育士の数が少なく、一人当たりの子どもが多い場合があります。

4-4. 児童発達支援

児童発達支援は、発達に遅れや気になる点がある子どもに対して、療育を行う施設です。

  • メリット: 専門的な知識を持ったスタッフが、子どもの発達を支援します。
  • デメリット: 利用料が高額な場合があります。

4-5. 児童養護施設

児童養護施設は、家庭環境に問題があり、保護者と暮らすことができない子どもを保護する施設です。

  • メリット: 子どもたちに温かい家庭環境を提供します。
  • デメリット: 子どもたちの抱える問題が複雑な場合があります。

5. 保育士の働き方

保育士の働き方は、勤務時間や休日、仕事内容など、勤務先によって異なります。

5-1. 保育士の一日

保育士は、シフト制勤務が一般的です。

  • 午前保育: 午前中の時間帯に勤務します。
  • 午後保育: 午後の時間帯に勤務します。
  • 延長保育: 保育時間が終了した後、子どもを預かる時間帯に勤務します。

5-2. 保育士の休日

保育士は、週休2日が基本ですが、勤務先によっては、土曜出勤など、休日出勤が発生する可能性があります。

5-3. 保育士の仕事内容

保育士の仕事内容は、勤務先によって異なります。

  • 保育所: 子どもの保育全般を担当します。
  • 幼稚園: 教育活動を中心に行います。
  • 放課後児童クラブ: 子どもの遊びや学習のサポートを行います。
  • 児童発達支援: 子どもの発達支援を行います。
  • 児童養護施設: 子どもたちの生活全般をサポートします。

6. 保育士の給料

保育士の給料は、勤務先、経験年数、職種によって異なります。

6-1. 保育士の平均年収

保育士の平均年収は約300万円です。

6-2. 保育士の給料の地域差

保育士の給料は、地域によって異なります。首都圏や大都市圏の方が、地方よりも給料が高い傾向があります。

6-3. 保育士の給料の職種別差

保育士の給料は、職種によって異なります。正社員の方が、パートやアルバイトよりも給料が高い傾向があります。

7. 保育士の将来性

少子化が進んでいる一方で、共働き世帯の増加や、発達支援のニーズが高まっていることから、保育士の需要は今後も増加すると予想されています。

7-1. 保育士の需要増加

少子化によって、子どもの数は減少していますが、共働き世帯の増加により、保育の需要は増加しています。また、発達障害など、様々な理由で保育の支援が必要な子どもが増加していることも、保育士の需要増加につながっています。

7-2. 保育士の待遇改善

近年、保育士の待遇改善が進められています。

  • 賃金の引き上げ: 国や自治体によって、保育士の賃金引き上げのための支援が行われています。
  • 福利厚生の充実: 保育士の働きやすい環境を作るため、住宅手当や育児休業などの福利厚生が充実しています。

8. まとめ

保育士は、子どもたちの成長を支える、やりがいのある仕事です。しかし、保育士になるには、国家資格である保育士資格を取得する必要があります。保育士の仕事内容や勤務先、給料、将来性などを理解した上で、保育士の道を進むかどうかを検討しましょう。

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